木曽発電所内部

木曽発電所の見学に参加した(2024年10月29日)。入り口シャッターが開いた。

およそ300メートルのトンネルを歩く。左側にある太いパイプはABC三相の送電線(離相母線)だ。この中にはIPB(相分離密閉母線)と呼ばれる電線(導電板)が入っていて、電気を発電機から変圧器まで約340mを送っている。電圧は16.5kVで送別に分かれており、磁力の発生で電線が管に付かないように管はアルミ合金でできているそうだ。その下のパイプが冷却水パイプで水力発電機の摺動部分の冷却に使われている。

発電所の内部空間(5階部分)は非常に天井が高い。

内部構造は以下の通り。
5階:配電盤、クレーン等を供えた空間
4階:発電機
3階:発電機シャフト
2階:水車
1階:排水パイプ

最上階の5階の屋根が高いのは発電機をクレーンによって吊り上げるため。天井には325トンを吊り上げられる巨大クレーンが設置されている。配電盤室の監視と制御は大阪から行っている。

発電機の上部。

4階にある発電機部分は非常に大きな音がする。発電機の周囲はラジエーターによって冷却されている。

3階からは発電機と水車をつなぐシャフトが観察できる。下部軸受けの周囲にはガイドベーンを動かすための油圧ホースが見える。

諸元:
発電開始:昭和43年(1968年)1月
発電形式:ダム水路式
水車形式:フランシス水車
認可出力:116,000kW
回転数 :257回転/分
使用水量:60.0㎥/秒(小学校25mプール(250㎥)が約4秒で満杯になる)
落差:225.90m

3階には発電機の制御コンピューターが設置されている。

2階には入口弁が設置されている。水はこの弁を通って水車を回転させている。

1階には入口弁を動かす巨大なシリンダーが配置されている。また摺動部分を冷却する冷却水も来ており、ここのストレーナーを通して冷却水供給されている。

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