「いながわ」は伊那川か伊奈川か

「いながわ」の漢字名について

国土地理院の地図には「伊奈川」と書かれている。Wikipediaでは伊那川をメインにしながらも伊奈川とも書くと書かれている。

橋場の掛かっている橋には「伊那川橋」と書かれている。

長野県のホームページから取得できる公式文書には「伊那川」の記載がある。他にも木曽川圏域河川整備計画に掲載されている河川整備計画(本編)にも「伊那川」の記載(17ページ等)がある。となると、公官庁公式文書では河川名として「伊那川」と標記し、国土地理院も含めてそれ以外では「伊奈川」と標記するのだろうか。流域の部落名は伊奈川なので、渓谷も含めてその土地全体は「伊奈川」と標記するのだろうか。

実際、大桑村のホームページでは「伊奈川渓谷は、断崖を縫うように伊那川が流れる」と、伊奈川と伊那川を使い分けている。同様に関西電力のホームページでも伊奈川発電所の河川を「木曽川水系伊那川」と記載している。伊奈川第二発電所も同様。

以上より、河川名として伊奈川を使うのは俗称であって、公式には伊那川と書くのが正解と判断する。ただし、多くの人が日常的に河川名として伊奈川と記載する上に、国土地理院の地図が河川名を伊奈川と記載しているので、河川名として「伊奈川」を使うケースが主流になっているのだろう。今後の資料を作っていく上では河川名として「伊奈川」を使うのがしっくりくる人が多いと思われるので以降「伊奈川」を使っていきたいと思う。

追加調査

国道19号線の伊奈川に掛かる橋はどうなっているか。

伊奈川橋となっているではないか。

その他、橋の標識、交差点の標識、橋の点検履歴板、全て伊奈川が使われている。

一方、この伊奈川橋の横(須原側)に立っている河川標識は「一級河川 伊那川 長野県」と書かれている。

国道は国が管理している。つまり、伊那川と標記する長野県とは違い、国は「いながわ」を伊奈川と標記するのが基本方針なのだろうか。国土地理院の地図標記と同じだし、とりあえず県と国では表記が違うということで理解しておくとする。

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