大桑発電所には2系統(3本x2)の送電線が2つ接続されている。その構造を調べた。
大桑発電所の送電設備には橋場変電所からの送電線2系統と、木曽川左岸に続く送電線2系統が接続されている。



全体を見ると発電所側と須原変電所側に開閉装置がある。

配線を調べると下図のようになっている。発電機からの出力は少なくとも左岸のどちからの系統に送られる。木曽川右岸からの送電は全開することができる。よってこの開閉装置は3入力2出力の切り替えができる。
木曽川右岸経路2系統はいずれも橋場発電所から来ているようだ。左岸2系統は落合発電所に繋がっているようだ(要確認)。

須原発電所側(木曽川右岸鉄塔へ)
須原は積ん伝書側に開閉装置が2系統分ある。撮影時には全てが開いていた。



線路の開閉は開閉装置下のモーターで制御されているようで、ロッドで連結された3つの開閉器が連動するようだ。

木曽川左岸側
木曽川左岸側にはスイッチが無い。みたところ、木曽川左岸への送電を大桑発電所出力で行うか、須原変電所から送電で行うかの切り替えを行う設備と判断した。


細い3本の碍子が避雷器(LAr)で、太い碍子が線路用電圧変換機(LPD)。三相の内C相のみの電圧をモニターしているようだ。

発電所側
発電所側に開閉装置が2系統ある。



落雷によるサージ電圧が発電所内に入らないように避雷装置がある。発電所からの出力は変圧器と思われる装置を経由して開閉装置に接続されている。



左側の3本の装置は計測用電圧変換機で、右側の角が6本付いているのは遮断機。計測電圧が既定値を超えると遮断機が働く構造になっていると思われる。

このような装置を土手の上から見ることができるので、とても興味深く観察することができるのは嬉しい。